企画書に使える統計資料まとめ(IT編)
日本人は横並びが好きな民族だそうで、「みんな」という言葉が大好きですね。
とあるオフィスの昼下がり、こんな光景が目に浮かびます。
A子「みんながそう言ってるんですよぉ!」
B男「みんなって誰だよ!?(怒)」
A子「C子さんとD男さんと…(汗)あとE子さんも言ってましたよ!」
B男「3人だけじゃねえかよ!」
A子「…。(滝汗)」
「みんな買ってますよ」「みんな同じですよ」「みんなそーですよ」etc…。
ちなみに、カーチャンにそう言うと「よそはよそ!ウチはウチ!」というカウンターが返ってきます。
心理学の有名な実験で、個人に対して集団で言論的圧力をかけてみたところ、3人になると急に集団圧力を感じるようになったそうです。
つまり、「みんな」とは3人のことなのです。
とはいえ、ビジネスの世界では「みんな」なんて言葉を使っても説得力無いですよね。
企画書に「みんなそーなんです。」と書いてもあっても「ハイ、そーですか。」って感じです。
デキるビジネスマンとしては「具体的な数値」でアピールかましたいところです。
そこで、なんだか自信なさげな“ガリガリ企画書”でも、グッとそれっぽい“ムキムキ企画書”になる、ステロイド的な統計資料をご紹介します。
統計資料全般
- IT関連統計(METI/経済産業省)
- インターネット社会やIT産業の現状から始まり、ITの利用状況や統計がまとめられています。特に、総務省による「情報通信白書」は便利で、ICTに関する業界動向や統計資料が毎年発表されています。HTML版やPDF版に加え、なんとアプリ版まで整備されています。
- 統計ダッシュボード
- 総務省によるグラフィカルな統計サイト。ITに特化した統計はありませんが、データを抽出したりダウンロードできたりと、2次加工するにはもってこいのサイトです。
トレンド
- 日経クロストレンド「トレンドマップ 2020冬」を発表|日経BP
- (株)日経BPが、2018年から発表している「トレンドマップ」。“技術”、“マーケティング”、“消費”の3分野の潮流がまとめられています。それぞれの分野で注目キーワードを上げ、スコア化&定点観測することで、勢いが数値的にわかる統計になっています。
- 今年で開催10回目! 2019年のトレンド予測を発表 | リクルートホールディングス
- リクルートホールディングスが強い、“住まい”や“就職”などの分野毎にトレンドを予測しています。各分野毎のPDF資料はボリュームがあり、間に挿入された統計が参考になります。
広告
- 「2020年のデジタル広告のトレンド調査」動画広告市場の拡大でFacebookとGoogleが勢力拡大か?!
- Salesforce Researchが世界各国の広告のプロを対象に調査した白書。近年特に重視されている「パーソナライズ」をはじめ、動画広告へのシフトなどのトレンドが統計値ベースで紹介されています。国内データではないのと、資料のダウンロードに会員登録(無料)が必要な点に注意です。
- 日本の広告費 - ナレッジ&データ - 電通
- 電通が毎年発表している白書。マスコミ4媒体(新聞/雑誌/ラジオ/テレビ)やインターネットなどの広告費などがまとめられています。中でも媒体別広告費は、広告予算を各媒体に割り振る際の参考として、大いに活用できそうです。
ソーシャル
- 2020年4月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ
- FacebookやTwitterなどの主要SNSの利用状況が、性別・年代別にわかります。アクティブユーザー数は世界と国内の両方を掲載。話題のTikTokに関する統計もあります。資料のダウンロードにはフォームへの入力が必要ですが、ウェブページだけでも内容がわかります。
- SNS利用者満足度、1位はユーチューブで79.7ポイント、インスタグラムが78.5ポイントで続く―ICT総研調べ
- 各SNSの満足度はもとより、利用時間の増減、利用目的などがわかります。
満足度・人気度
- TOPS OF 2019: DIGITAL IN JAPAN~ニールセン2019年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキングを発表~
- デジタルコンテンツの視聴率に強いニールセンによる統計。各インターネットサービスの利用者数(リーチ)を計測。スマホ端末での統計なのでご注意。
- ウェブサイト価値ランキング2019 総合
- 「ウェブサイト価値」とは、その企業への事業的貢献度を表す指標です。ランキングの上位陣は毎年同じような顔ぶれですが、業種別のランキング結果は大いに参考になります。
- ホームページ充実度ランキング |日興アイ・アール
- IRに関するコンサルティングに強い日興アイ・アール(株)が上場企業のホームページ充実度を評価。特に調査結果PDFは必見で、上場企業のホームページに求められるIRコンテンツの基準となり得る内容になっています。
ユーザー環境
- 2019年版|モバイル社会白書Web版|NTTドコモ モバイル社会研究所
- スマホやケータイの利用状況について、NTTドコモの研究所が独自調査したデータ。それぞれの統計がグラフィカル且つ端的に要約され、数値的根拠も別にまとめられており、統計情報の見せ方にセンスを感じます。
- 携帯電話・PHS契約数|一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)
- 大手携帯キャリアのシェアが地方別にわかるのが便利です。格安SIMとしてMVNOへ卸している回線も含まれているのかどうかは不明です。
- スマートフォン・シェアランキングTOP10
- 国内のスマホのシェアがなんと毎月更新されています。国内のシェアはiPhoneがダントツですが、欲を言えばiPhoneも機種別にわかると良かったです。
- WebブラウザシェアランキングTOP10(日本国内・世界)
- Internet ExplorerやChromeなどWebブラウザのシェア(国内と世界)。ブラウザシェアは最近ではあまりニーズがありませんが、国内ではChromeがトップだという事を覚えておいて損はありません。
Eコマース
- 【2019年最新版】国内のECサイト・ネットショップの総稼働店舗数
- ECサイトを出店する際に、どのプラットフォームを選択すべきか大いに参考になります。会員登録(無料)すると、より詳しい資料がダウンロードできます。
インフラ
- 2019年国内クラウドサービス需要動向調査
- 国内クラウドサービス市場についてまとめた統計資料。システムのクラウド化を検討する際には参考になりますね。
セキュリティ
- 主要公表資料 [内閣サイバーセキュリティセンター]
- 公表資料のPDFが大量に掲載されていますが、注目すべきは「年次計画・年次報告関連」カテゴリ内のサイバーセキュリティの年次報告。かなりのボリュームですが、要所要所に参考となる統計グラフが挿入されています。
- 情報セキュリティ白書2019:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
- 240ページ以上あるPDFですが、情報セキュリティインシデントの発生件数や、脆弱性の報告件数など、統計的にも充実した内容です。
- 2019年上半期におけるモバイルセキュリティの動向
- Android、iOS両デバイスの脆弱性やマルウェアに関する統計。