春の訪れさえも、変化している時代。

関東地方では、今年「春一番」が吹かなかった。

これは12年ぶりとのことですが、今後どうなるかも分かりません。

 

気象庁が定義する「春一番」とは・・・

立春から春分の日までの間に吹く強い南風

として基準を満たす風のことを指します。

地方によって異なるようですが、

関東地方では風速8メートル以上が基準になっています。

 

しかし、風が吹こうが吹くまいが、

季節は確実に「春」に向かっています。

 

何をもって「春一番」とするかは、

あくまでも気象庁が決めた基準でしかないとはいっても、

今までそれで毎年同じように「春一番」は吹いていたわけです。

今までの基準で計測できていたわけです。

 

その「春一番」が吹かなくなったということは、

それでも「春」は確実に訪れているということは、

「今までの基準値では同じように事実を計測できなくなった」ということです。

 

そしておそらく、春の到来の基準値は

「春一番」から「花粉症」になるかもしれません。

様々な種類の花粉があるとしても、

これだけ多くの人が花粉症であり、

ある意味いちばん多くの日本人にとっての共通項かもしれません、

いちばん多くの人に共通することであるのならば、

基準として設定するにはその条件を満たしそうです。

花粉症。

笑い事ではなく。

 

日本の気候はここ数年で、

どんどん亜熱帯化してきています。

 

そうすると数十年後に、

日本から四季がなくなってしまう可能性があります。

 

四季がなくなるということは、

まず植物に大きな影響を与えます。

農作物に大きな偏りが出て、

桜も咲かなくなってしまうかもしれません。

動物にも、あらゆる生態系に影響が出ますし、

人の生活も大きく変わっていくと思います。

 

日本特有の「風情」や「情緒」という概念には、

四季が大きく関わっていると聞きます。

ということは、「文化」まで変わってくるということです、

すなわち、「国民性」が変わる。

 

これだけのパラダイムシフトをはらんでいる大きな問題です。

ですが、こんなに大きな問題すら問題と認識していない人が多いのも現状です。

 

これは、

仕事でも、会社でも、業界でも同じです。

 

あらゆる業界で同じだと思いますが、

特に印刷業界はそれが顕著です。

 

すでに大きなことがガラッと変わってしまっていることに、

驚くほど多くの人が気づいていないこと。

 

今までの常識でしかすべてを考えられないこと。

「これからの時代、考え方を変えなくては!」と言っていても、

そうは言っていても、言動が変わっても、思考は変わらず、行動も変わらない。

そんな人も少なくありません。

 

それはなぜか?を考えるとおそらく、

今までは、色々なことを「過去の延長線上の未来」として考えていれば大丈夫でした。

それ自体を変えられないからなのかなと思います。

 

これからは、それでうまくいくとはかぎりません。

そうやって実績や経験を積み重ねてきた老舗企業が、

誰しもが知っているような安泰だと思われていた有名企業が、

どんどん倒産しているのですから。

 

本当の意味で「変えられること」ができる人や会社はごく一部です。

ほんの少数。

だからこそ、相当「浮いている存在」になります。

目立ちますし、なかなか共感もしてもらえません。

 

超少数派です。

 

横並びでないと安心できない日本人気質からは、

結構難しいことだと思います。

 

でも環境がそう変わってきているのです。

季節が、自然環境が、大きく変わってきているのに、

市場が、社会環境が、大きく変わってきているのに、

今までと同じやり方でうまくいくはずがありません。

 

今回のエントリは、自分たちへの戒めのようなものです。

 

目先しか見ていないと、目先のことしか考えていないと、

「なぜ変わらないといけないのか?」自体の必要性すら分かりません。

こんなに大きな問題すら問題と認識していない人が多いのが現状です。

 

「変化を恐れない」

「変化し続ける」

という会社はたくさんありますが、

単に言動を「変化」させただけではなく、

思考と行動となによりも「結果」を変えていく、

そこを重要視していきます。

 

私たちの会社はいま、試されています。

創業102年目。

 

統計によると、

日本には100年企業が約1万社あります。

200年企業になると約900社にまで減ります。

たった9%にまで減ります。

しかもそれは、100年かけて減っていくわけではありません。

創業100年を越えてからの10年で9%に減ります。

 

私たちの会社はいま、そんな時期にいます。

創業102年目。

 

ですので、

考え方を変えて、

行動を変えて、

結果を変えていきます。

2012年3月21日  研究テーマ:
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