中国の印刷事情概要
こんにちは。
あっという間にもう12月です。
街は夜になるとキラキラしてきています。
経済はというと…。
イマイチですね。
そんな中、先月に数日間、中国企業視察にいってきました。
印刷会社4社(北京2社、上海2社)およびAll in Print China2011。
上海景色
今まで中国に関して現地企業についての情報はほぼありませんでしたが、
今回の視察によって少々明らかになってきました。
現在中国では印刷企業は大小合わせて10万社ちかくあるということ。
全体の構造としてはワイングラスを逆さにしたような大中小の構図になっています。
つまりは、ほとんどがやはり小さな企業が多いということ。
そして、そのほとんどは値段の安い印刷会社であるみたいです。
売上規模12億円以上は約200社、売上6,000万円以上は約2,000社。
あとはそれ以下といった感じです。
また、中国ではPODを活用したソリューションを提供していくといった考え方はあまりなく、まだまだ主力はほぼオフセット印刷をゴリゴリ回していく考え方です。
中国の印刷総量の大半は上海、および北京でほぼ半分以上占めます。
一番驚いたのは、売上の伸び率が伸びている会社ほど尋常ではないということ。
全ての企業がそうではないですが、約50~60%の伸び率だそうです。
現在まだ社員数も多くないのに成長することを見越して巨大な工場を設立している会社もありました。
ただ、年々人件費比率も都市部では約20%/年上がっているみたいで今後大きな課題になっていくのだと思います。
工場視察の中でアナログ作業をしてるスタッフが多く、黙々と作業をしていました。
このあたりも半自動化等が今後検討されていくことでしょう。
今回の視察企業がそうだったのですが、日本ではなかなか成り立たないような仕事もかなり動いていました。
高級美術印刷です。
表紙は木製で、極端に彫り物もしてあり、芸術の極致と思えるほどの作品として仕上がっていました。
ロットは小ロット。500~1000部あたりですね。一冊どれだけの単価なのかは不明ですが、かなり高価であることがうかがえます。
芸術とはこういうもの、というような部分を垣間見ることができました。
また、ある会社では作品をすべてアーカイブ化し世界でトップクラスの点数を誇っているところもありました。
そこでは事業所ごとに2000テラバイトのデータセンターを構築し、印刷会社とは思えないような設備をしていました。
あそこまでやると他の印刷会社とは明らかに差別化ができているなという感じを受けました。
投資もそうとうしているようにもみえましたが、やることが明確で一歩、二歩先をみている経営者の話も聞くことができました。
そして、最後に高級美術印刷を手掛けている上位の会社はほとんどといっていいほど、米国のPIAが主催しているペニー賞(この時まではこのような賞、コンテストが行われいることさえ知りませんでした)を数々受賞していました。1000社近くが参加して競い合うそうです。
日本の会社で参加している会社はあるのだろうか???
ペニー賞トロフィーです。
街中を歩いているとふと印刷の文字が目に留まります。
小さな町にあるような印刷やです。
大半がそうであるなか、技術的な進歩もまだまだであるが、日本に迫る勢いは十分感じました。
いずれ追いつき、追い越される部分も多々出てくるでしょう。
そして、All Print in China2011では、ドルッパも近いこともあってか、
ハイデル、マンローランド共に出店はしていませんでした。
国内の知らない企業も数多く出店していましたが、最先端な感じはまるで感じませんでした。
一昔前の日本を想像させる展示会のように映りました。
All Print in China2011入口
単純な印刷物の受注をしている会社はいずれ淘汰されていきます。
世界的に同じことが言えると思います。
人口増加が今後もある国なのか?
この部分においても仕事の仕方、やり方も変わってくるでしょう。
構造が変わればニーズも変わり、動きも変わっていかなければなりません。
本当にお客さまが求めているものは何か??
ここがやはり、今後の課題になります。
ここに焦点をあてて、さまざまな課題にあったメディアサービスを提供していかなければいけないなと改めて感じた
次第です。
日々精進です。
全てはお客さまの効果・成果のために。。 これからもお客さまからあらゆる手段でたくさんの「ありがとう」を集めていきます。
今回は、アサヒコミュニケーションズが変革をとげていくために実施していることの一つを第八弾として お知らせしました。
おいしかったフローズンヨーグルト
最後に番外編で、驚きのサソリの姿揚げ。
パリパリしておいしかったです。