マニュアル時代で就職活動に必要なチカラ
「就職活動は素のままで臨む」
みなさんは綺麗ごとに聞こえますか。
就職活動をしている方には、
「就職活動マニュアル」と呼ばれるバイブルがあるよう、
採用活動をしている者には、
「採用面接マニュアル」と呼ばれるバイブルがあります。
どちらも、
「面接ではどのように振舞えばいいのか?」
「面接ではどのように見抜けばいいのか?」が書かれています。
要は、
就職(採用)活動にはコツがあり、
「それなりに演じる準備をしなさい」ということです。
採用担当の私も、
「就職活動は素のままで臨むべき」
という美辞麗句を言うつもりはありません。
なぜなら、
お互いの本音を伝える為には、
それなりの慣れが必要だからです。
一般的な方であれば、
就職(転職)活動は人生でも2~3回程度でしょう。
そうなると、
自分自身を相手に伝える為には技術が必要であり、
それを聞く側にもそれなりの技術が必要です。
だからこそ、
マニュアルが重要視されるのでしょう。
しかし、
何事にもメリットとデメリットがあるように、
マニュアルに没頭してしまうことは危険もはらんでいます。
「経歴について聞かれたら」こう答えよう。
「性格について聞かれたら」こう答えよう。
「趣味について聞かれたら」こう答えよう。
「将来について聞かれたら」こう答えよう。 etc...
真剣に考えてのめり込むあまり、
用意したキャラクターと本来の自分のキャラクターが違うことに
気が付かなくなってしまう方がいます。
キャラクターを演じ過ぎて面接をこなすと、
何が本当の自分か分からなくなってしまう。
もちろん、
これは採用担当も同じことです。
面接で応募者から、
「会社のビジョンについて聞かれたら」こう答えよう。
「会社の雰囲気について聞かれたら」こう答えよう。
「会社の社員について聞かれたら」こう答えよう。 etc...
事前に用意した回答を続けるあまり、
現実の会社や社員と乖離したことを話してしまう可能性も秘めています。
話し慣れてこなしてしまうということは、
面接の場において単純に「理想とする会社の採用担当像」
を演じているだけになりかねません。
マニュアルが氾濫するご時世だからこそ、
就職活動に必要なチカラは何かと聞かれれば…
マニュアルを「活用する」チカラとも言えるでしょうか。